一匹狼と野良猫。



ーーーーーー

ーーーーーーーーー



「もういいからとっとと帰れ」

「えーーーーーーー!!!
やっとチビちゃんと打ち解けたのにーーーーーーーーーーーー!!!!」



玄関でいやいやと首を振る

タイガさんを足で蹴り、

扉の奥に出そうとする滉牙さん。



「はよ帰らねえと母ちゃん心配すんぞ」

「俺は小学生か」



タイガさんって見た目怖いけど

本当に優しいんだな。

最初は怖かったけど今は全然平気だ。

玄関で繰り広げられる2人のやり取りを

影でこっそり眺める。



「チビちゃんもまだ遊びたいよね!? ねっ!!???」

「.....あ、えと」



こちらに助けを求めるタイガさんに少し戸惑う。

なんて言うべきなのだろうか。



「今日は、ありがとうございました」



そう言って深々と頭をさげる。



「をぉーーーーい!!!!!」

「そんじゃーな。」



タイガさんはツッコミを入れるみたいに

片手をビシッと上に上げてズコーッと

コケる素振りをした。

そして半分強制的に追い出されていった。

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