一匹狼と野良猫。
私も、伝えたい。
「.......こぅ」
「ただいまぁー」
言いかけた時、玲花さんの声がした。
「あーーー疲れた。
トランプ?懐かしい~」
「あ、おかえりなさい」
「今日早かったな」
玲花さんは荷物を置き、ぎゅうっとハグされる。
「あー癒し充電」
「おい、俺は無視か」
彼女の抱きしめる力は程よく心地よい。
「まぁすぐにまた出なきゃ行けないんだけどね~」
「ふーん」
ふぅ、と息を漏らす彼女に少し心配になる。
今日は残業なのか.......
お仕事大変そう。
ゆっくり玲花さんを見上げる。
「んもーーー!!
そんな心配そうな顔しなくて大丈夫よ!!
私、頑丈だから!!
でも好き!!愛してるわーー!!」
玲花さんはそう言って抱き締める力を強めた。
彼女は愛情をまっすぐ伝えてくれる。
私もいつか、そうなれるだろうか。