一匹狼と野良猫。



「ナースさんがもうすぐ
朝食持ってきてくれるからね~♪

まだ普通のご飯は胃に負担かかっちゃう
みたいだから、スープ?かな?」



玲花さんはベッドに設置されたテーブルを

除菌シートで丁寧に拭く。



「あの、玲花さん」

「ん? どうしたの?」

「昨日、夜に......
滉牙さんがここに来ましたか?」



私の言葉に彼女は少し驚いた表情をしたが、

すぐに戻り、再びテーブルを拭く。



「んー........
アイツ昨日も遅くまで仕事だったから
どうだろうね〜.......

私も夜にゆいちゃんの服とか洗濯物
取りに来たけど、見てないなぁ〜。

ナースさんかな?」



玲花さんはそう言って朝食を取る

準備をしてくれる。

そっか.........

シュンと下を向くと、玲花さんは優しく微笑んだ。



「大丈夫♪

早く良くなって退院して、
お見舞いより仕事優先するあのクソに
元気な姿見せつけてやりましょ♪」



玲花さんの言葉にコクっと頷く。


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