一匹狼と野良猫。
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「はい♪
ゆいちゃん、あーん♪」
病院食はスープで玲花さんはスプーンに1口すくい
こちらに向ける。
ゆっくり口に含む。
.......早く、滉牙さんに会いたいなぁ。
悶々と考えながら、玲花さんが運んでくれる
スープを飲む。
彼は怒っているだろうか。
勝手に拉致されて、勝手に殴られて、
勝手に薬飲まされて病院に運ばれて......
早く、謝りたい。
また1口、玲花さんが運んでくれるスープを
飲もうとした時、カシャカシャとシャッター音がして
そちらを向くと、玲花さんはスプーンを持つ
反対の手でケータイで写真を撮りながら
はぁ、はぁ、と息が上がっている。
「れ.......玲花さん?」
「はぁ、はぁ、はぁ、何このプレイ........
最高じゃない......これでご飯3杯食べれるわ」
そう言って彼女はジュルっと涎を拭う。