一匹狼と野良猫。
突然の事に身体は固まる。
クスッと意地悪そうに笑う滉牙さん。
そして、自分の口元を両手で覆う。
「すき。」
彼はそう小さく呟いた。
驚きが重なって、言葉が出てこない。
夢でも見ている様だ。
「今はまだこれしか言わない。」
そう言って彼に頭をわしゃわしゃと撫でられる。
どういうことだろうか。
すると、急にパッと立ち上がる滉牙さん。
「.........なんか嫌な予感する。」
そう言って彼は面倒くさそうな顔をした。