一匹狼と野良猫。
「すき、です。
私も。」
俯き、呟く。
何故だろう。
彼の気持ちを知った途端、
彼に気持ちを伝えた途端、
涙が出た。
ポロポロと零れる涙。
「......っ.......すき.........すきっ.....」
彼の手を強く握る。
誰かを想うというのは、
誰かに想ってもらうというのは、
こんなにも、心があったまるのか。
彼の手がゆっくり頬に触れ、
そして、ぎゅうっと抱き締められる。