一匹狼と野良猫。
退院して数日、いよいよ両親に会う。
滉牙さんが警官と話をしてくれ、
当日、自分はどうしたらよいかを
昨日みんなで話し合った。
まだ両親の顔を見ていないからか、
恐怖感は無かった。
「今日で本当に最後だ。」
滉牙さんの一言で空気が張り詰める。
隣りに座っていた玲花さんは私の手を握って微笑む。
「ゆいちゃん大丈夫よ
すぐ傍に私達が居るからね」
彼女の言葉はとても心を落ち着かせてくれる。
コクリと頷いて手を握り返す。