生徒会の姫と秘密
宿泊研修には波乱がつきものなのです
「ん、ふぁーーー!...よく寝た」
目はすっきり覚めてるけど、すごく怖い夢を見た気がする
きっと、あの夢なんだろうなぁ
事件後はよく見たけど、最近は見てなかったのに...
「芽依?!目が覚めたのか...?」
「あっ、おはよう、珀!」
あれ?ていうか、ここどこ?
真っ白な壁に、真っ白なカーテン
ベッドまで全部真っ白!!
ピコンピコン...という音と心拍数なんかを表示してるモニターを見て気づく
ここ、病院か
あ、そうだ
私、倉庫に閉じ込められてそれで...
「芽依!お前、倒れたんだぞ。大丈夫なのか...?」
「え、うん。大丈夫」
倒れた...って
あ、あの目の前が真っ暗になったのって意識失ってたってこのなのかな
「お前、3日くらい起きなかったんだぞ。」
珀がナースコールを押しながら言う
すぐに、主治医の先生がきて、私の状態を確認する
女の先生で良かった
「大丈夫そうですね。念の為、あと1日入院したら、帰っても平気ですよ。怪我の状態も良さそうだし、こんな綺麗な肌とか、顔に傷が残らなくてよかったわ...」
はて、綺麗な顔とかどこにあるんですか
「先生...?綺麗って、私に言ってるんですか?どこに綺麗な美人さんがいるんです?先生が綺麗ですよ!!」
先生は驚いたような顔をしていたけど、珀と目を合わせて「あなたも大変ね」と言って病室を出ていった