生徒会の姫と秘密
しばらく、校内の見回りで歩きながら緑鬼とおしゃべりする。
ービリッ
それは、突然だった。
とても強い、妖怪の気配。それを、背筋に走った気持ちの悪い悪寒が教えてくれる。
それも、とても近い場所に居る。
どこ...?!
気配をたどりながら、その妖気の元を探す。
『通りゃんせ通りゃんせ〜』
急に、聞こえてきた幼い子供の歌声に耳を疑う。
それもそのはず、今は深夜。こんな時間に、しかも、学園内に子供なんているはずがないのだから。
となると、これは妖怪ってことになる。
そして、きっと、いや間違いなく、今、ちまたを騒がせている、あの妖怪だろう。
そんなことを考えているうちにも、歌声は聞こえてきてその歌声はどんどん近づいてきてるように感じる。
ふと、後ろから手首を掴まれて振り向く。
振り向いた、私はすぐさま幼い手から離れた。