生徒会の姫と秘密
『おねぇさん。おねぇさんは、わたしと遊んでくれるの?それとも、身代わり?』
「...え?」
突如として、現れた幼い少女。
歳は、5、6歳といったところだろう。
長い黒髪は、ボサボサで着ている着物は茶色く汚れている。
『おねぇさんには、わたしが見えるんだね。わたしと遊んでくれないの?』
こちらを、見つめる少女の瞳はどこか、寂しげで悲しそう。
そんな、姿に目を奪われ立ちすくむ。
『おねぇさんも、わたしを無視するの?なら、連れてくよ。』
少し、怒ったような顔をした彼女は、私の手首をギュッとつかもうとする。
サッと身を逸らして、避けるけど、何かが飛んできて避けられず腕にかする。
...痛い。
『...っ!...なんで?わたしは1人なのにおねぇさんはお友達がいるのに!......バイバイ、おねぇさん。』
怒ったように、顔を歪めたかと思えば、フッと悲しげな表情になり最後の一言で、跡形もなく消えてしまった。