生徒会の姫と秘密
「なぁ、芽依。あの時、言ってたのもう1回言って」
「あの時?言ってたの?」
なんのことだろうか。
思い出せない。
「お前が、倒れた時。俺に言っただろう?」
倒れた時...言った...。
ボンッと音を立てるかの如く、私の顔は真っ赤になっただろう。
「あれは、忘れてもらっていいです...」
「だーめ...聞きたい」
いつも、俺様なくせに甘えたような声を出して来た珀。
私は、どうやらこの声には弱いらしい。
「その...ね。珀の事が、好きだよ」
覚悟を決めた、私は思い切って彼に言った。
「あぁ、俺も芽依のことが好きだ。愛してる」
にっこりと微笑むと、今度は優しいキスをした。