無題
「会いたかった…。だって、りゅうちゃんは初めて出来た友達だったから」
「泣くなよ、男だろ?それに、俺達は友達じゃねぇ」
「えっ?」
「親友だろ?」
「りゅうちゃん……っ!」
アイツは、泣きながら笑っていた。
俺の大切な親友は、外見以外、全然変わってないらしい。
春樹との再会は十分味わった。
「よしっ!他の親友たちにも会いに行くけど、お前もついてくるか?」
「うん!」
龍太は歩き始める。
それについていく春樹。
「で、誰のところに行くの?」
「涼太、健次、夏紀のところ」
「みんな、驚くだろうね」
「そうだな、でも、俺は全員に『またな』って言って別れたんだ。そのとき、泣いたのはお前だけだった。お前ほど驚きはしないだろうな」
「なにそれ?皮肉?酷い!」
「懐かしいな、お前と話すのは」
「あっ、話変えるなっ!」
なんて話ながらのんびり他のやつらにも会いに行く。
久々の再会って、悪くないな。
ただ、俺を忘れてたときはショックだけどな。