後悔のその先に
実はまだ迷ってる。

こんなあたしが幸せになっていいはず、

ないから。

だけどもちろん、このまま

お母さんのこと、引きずってるままじゃ

いけないってことも分かってる。

前に進まなきゃいけないって。でも…。

「美鈴、ここだよな?」

剛が、あたしにきく。

あたしとお母さんが住んでたこの家。

この家は、顔も知らないあたしのお父さんが

残してくれたたった一つのもの。

< 10 / 28 >

この作品をシェア

pagetop