堕天の翼
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「瑞希ちゃん! おはよう!」
大学の講義室に到着し、席に着いていた瑞希…。。悠は別室での講義があり…大学構内で別れていた…
瑞希の隣りの席に座り…、朝から可愛いらしい笑顔を振りまく…瑠樺…
「おはよう」
「この前、ごめんね。
雅人から、聞いた…。あたし、余計なこと、しちゃった?」
と、瑞希の前で…両手を合わせる瑠樺…
それまで…、瑠樺が何について謝罪をしているのか…瑞希は、忘れかけていた…
「…え?」
「雅人と、くっつけようとしたこと!
言われちゃったよ! 【鷺森さん、他に好きな人いる】って。
あたし、てっきり…そういう人もいないと思っていたから…」
と、なおも…【ごめーん】と、謝り続ける瑠樺…
そんな素直な瑠樺に、怒る理由は、既に無くなっていた…
それだけではなく…
自分は、瑠樺に嘘をついている…
ここで、まさか…自分の片想いの相手が、悠だとは言えなくなってきてしまっていた…
「いいよ、私もごめん。
話せる時が来たら…言うから…」
瑞希は、瑠樺に穏やかな笑顔を向ける…
悠には、恋人がいるのかもしれないことや、彼とキスをしたこと…今朝の電車内で抱き締められたこと…など、話せるワケがなかった…
瑞希の様子に、瑠樺はパッと笑顔になった…
「よかった! 雅人に怒られちゃった…
【人の気持ちに踏み入るようなこと、するな!】って。ホント、そうよね?」
瑠樺は、デスクの上に、今から始まる教科書やノートなどを出しながら言った…
「ほんと、佐伯さんと仲良いね。」
「あー、女の子の友達、いないから! あたし。表面的な付き合いの子はいるよ…。
でも、雅人や成宮くんとつるんでるから…。いつの間にか、アイツらといる方が居心地が良くなってたの!」
「そうなの?」
《驚いた…。
瑠樺ちゃん、女の子の友達も多いように見えたけど…
確かに、大学内でも…挨拶をする程度…で、ずっと私といたから気が付かなかった…》
瑞希の言葉に、何度も頷き返した瑠樺…
「だから、瑞希ちゃんが雅人か成宮くんのどっちかと付き合えるようになったら…、ずっと一緒にいられるかも?…って、思ってしまった
ホント、ごめん…」
「……」
その瑠樺の言葉に、瑞希は思わず言葉を失った…
瑠樺にも、そんなコンプレックスのようなモノがあったことに。。
その時、講義の開始のベルが鳴り…、壇上に40代中盤くらいの男性が上がってきていた…
瑞希の表情が、瞬時に強ばった…。。まだ、話し足りなかった瑠樺は、一瞬にして真剣な面差しになった瑞希の表情に少しの違和感を感じた…
その、瑞希の視線の先の…壇上にいる男性講師に視線を送る…
「おはようございます。講師の三枝 恭一です。今日は、児童心理学のPTSDについての講義を行ないます…」
その、声に…胸元が熱くなってきていた…。。涙の粒が吹きこぼれそうだった…
その様子を、隣で盗み見ていた瑠樺は…、勘違いをしたのは言うまでもなく…
真剣に、その講師の講義を聴いている瑞希の様子を観察し、瑠樺にとっては講義どころではなかった…
「瑞希ちゃん! おはよう!」
大学の講義室に到着し、席に着いていた瑞希…。。悠は別室での講義があり…大学構内で別れていた…
瑞希の隣りの席に座り…、朝から可愛いらしい笑顔を振りまく…瑠樺…
「おはよう」
「この前、ごめんね。
雅人から、聞いた…。あたし、余計なこと、しちゃった?」
と、瑞希の前で…両手を合わせる瑠樺…
それまで…、瑠樺が何について謝罪をしているのか…瑞希は、忘れかけていた…
「…え?」
「雅人と、くっつけようとしたこと!
言われちゃったよ! 【鷺森さん、他に好きな人いる】って。
あたし、てっきり…そういう人もいないと思っていたから…」
と、なおも…【ごめーん】と、謝り続ける瑠樺…
そんな素直な瑠樺に、怒る理由は、既に無くなっていた…
それだけではなく…
自分は、瑠樺に嘘をついている…
ここで、まさか…自分の片想いの相手が、悠だとは言えなくなってきてしまっていた…
「いいよ、私もごめん。
話せる時が来たら…言うから…」
瑞希は、瑠樺に穏やかな笑顔を向ける…
悠には、恋人がいるのかもしれないことや、彼とキスをしたこと…今朝の電車内で抱き締められたこと…など、話せるワケがなかった…
瑞希の様子に、瑠樺はパッと笑顔になった…
「よかった! 雅人に怒られちゃった…
【人の気持ちに踏み入るようなこと、するな!】って。ホント、そうよね?」
瑠樺は、デスクの上に、今から始まる教科書やノートなどを出しながら言った…
「ほんと、佐伯さんと仲良いね。」
「あー、女の子の友達、いないから! あたし。表面的な付き合いの子はいるよ…。
でも、雅人や成宮くんとつるんでるから…。いつの間にか、アイツらといる方が居心地が良くなってたの!」
「そうなの?」
《驚いた…。
瑠樺ちゃん、女の子の友達も多いように見えたけど…
確かに、大学内でも…挨拶をする程度…で、ずっと私といたから気が付かなかった…》
瑞希の言葉に、何度も頷き返した瑠樺…
「だから、瑞希ちゃんが雅人か成宮くんのどっちかと付き合えるようになったら…、ずっと一緒にいられるかも?…って、思ってしまった
ホント、ごめん…」
「……」
その瑠樺の言葉に、瑞希は思わず言葉を失った…
瑠樺にも、そんなコンプレックスのようなモノがあったことに。。
その時、講義の開始のベルが鳴り…、壇上に40代中盤くらいの男性が上がってきていた…
瑞希の表情が、瞬時に強ばった…。。まだ、話し足りなかった瑠樺は、一瞬にして真剣な面差しになった瑞希の表情に少しの違和感を感じた…
その、瑞希の視線の先の…壇上にいる男性講師に視線を送る…
「おはようございます。講師の三枝 恭一です。今日は、児童心理学のPTSDについての講義を行ないます…」
その、声に…胸元が熱くなってきていた…。。涙の粒が吹きこぼれそうだった…
その様子を、隣で盗み見ていた瑠樺は…、勘違いをしたのは言うまでもなく…
真剣に、その講師の講義を聴いている瑞希の様子を観察し、瑠樺にとっては講義どころではなかった…