堕天の翼
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
瑞希たちが、箱根に着いたのは…19時を回っていた…。。恭一がホテルを予約していた…
「私、1人でも…行ってみる! すぐ傍にいるのに…明日までなんて待てないっ!」
そぅ、ホテルに着くなり…恭一に訴えた瑞希…。。恭一は、やはり…というか、予想していた瑞希の反応に…、深いため息をついた…
「明日まで、待ちなさい…。だいたい、こんな夜遅くに出歩かない…っ!」
瑞希は、早く…成宮家の別荘に行きたかった…が、瑞希の父・恭一が反対された…
「…え? まだ…7時なんだけど。。」
…と、反論したが…、叶えられるはずもなく。。玉砕し、瑠樺のいる部屋に帰ってきた…
「瑞希ちゃん、三枝先生って、意外と過保護なのね…?」
と、悠を探しに行くことを提案した瑞希は、恭一に反対され…、意気消沈…で、瑠樺にそのことを話した…
「過保護って…、ホント酷いょ。そんなに遅くなんかないのに。…まだ7時なのに…」
と、不貞腐れたような表情を浮かべる瑞希…
「ね! その別荘にまで行かなくても…偵察には行けるよね?」
そぅ、ニッコリと笑みを浮かべながら言った瑠樺…。。その瑠樺の提案に、【そっか!】と、2人は恭一や雅人に気づかれないようにホテルを後にした…
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
夕食の用意をした…悠…。。
夕食…と、言っても…大したモノを作れはしなかった…が、茹でたパスタに市販のミートソースをかけただけのパスタだった…
悠は、料理も家事もなにもしたことがない奈都子との生活がこのまま続く…のかもしれない…と、思うと正直…、ウンザリしてきていた…
つくづく…、この選択で良かったのか?…自分でも、疑問に思う。。
それとは、裏腹…に、瑞希と共に生活した…数日間は、楽しかった…。。1人暮らしを始めたばかり…と、言っても、瑞希の母親が主に働いていたからか…一緒に暮らしていた瑞希の祖母が家事などを困らない程度に、教えていたからか…料理も家事もそれなりに出来ていた…時折、失敗することはあっても…それでも、こんな重苦しい気持ちになることは…なかった…
2人で、居るだけで…楽しかった。。
同じ時間を過ごし…、読んだ本や、観た映画の話をする…。。2人で料理を作る…些細なことかもしれないが、自然と笑顔になれる…そんな時間…。。
悠は、重苦しいため息を1つ、つき…。。姉の奈都子がいる…部屋の階段を登って行く…
部屋のドアを2・3度ノックし…
「姉さん、夕飯出来たけど…」
…が、返事はない…
昼食後、【部屋で休む】…と、言っていた。。もしかしたら、眠りについているのか?…と、思った…。。アレから、何時間寝てるんだ?…と、疑問符ばかりが浮かぶ…
悠は、もう一度、その部屋のドアをノックした…
「姉さん、起きて…。」
…が、部屋の中からは、変わらず返事はない…
「開けるよ…」
そぅ、言いながら…。。部屋のドアを開けた悠…
その部屋の中のベッドには、奈都子はいなかった…。。し…んと、静まり返った部屋…
部屋を見渡しても…、ベランダの外を見渡しても…。。何処にも…奈都子の姿はなかった…
「…いったい…っ!」
《何処にも…いない…?
外に、出る…なんて。。気が付かなかった…》
その時に、何かを思い出しかけた…。。自分は、夕食の買い出しに夕方、別荘から出ていた…ということを思い出した…
「まさか…っ!」
《あの時に、何処かに…、
いなくなった…? いったい、何処に…?》
悠は、脳裏に不安がよぎった…
別荘に着いた時…奈都子は、
【私と、一緒に死んでくれる?】…と、悠に聴いてきていた…
悠は、思わず…無言となってしまった…
自分には、奈都子と共に生きることも、死ぬことも…出来ない…
無言…と、なってしまった悠に、奈都子は…
『冗談よ…。死ねるわけ、ないゎ…』
と、涙を拭っていた…
悠は、その予感を振り払いながら…、慌てて別荘を後にする…
瑞希たちが、箱根に着いたのは…19時を回っていた…。。恭一がホテルを予約していた…
「私、1人でも…行ってみる! すぐ傍にいるのに…明日までなんて待てないっ!」
そぅ、ホテルに着くなり…恭一に訴えた瑞希…。。恭一は、やはり…というか、予想していた瑞希の反応に…、深いため息をついた…
「明日まで、待ちなさい…。だいたい、こんな夜遅くに出歩かない…っ!」
瑞希は、早く…成宮家の別荘に行きたかった…が、瑞希の父・恭一が反対された…
「…え? まだ…7時なんだけど。。」
…と、反論したが…、叶えられるはずもなく。。玉砕し、瑠樺のいる部屋に帰ってきた…
「瑞希ちゃん、三枝先生って、意外と過保護なのね…?」
と、悠を探しに行くことを提案した瑞希は、恭一に反対され…、意気消沈…で、瑠樺にそのことを話した…
「過保護って…、ホント酷いょ。そんなに遅くなんかないのに。…まだ7時なのに…」
と、不貞腐れたような表情を浮かべる瑞希…
「ね! その別荘にまで行かなくても…偵察には行けるよね?」
そぅ、ニッコリと笑みを浮かべながら言った瑠樺…。。その瑠樺の提案に、【そっか!】と、2人は恭一や雅人に気づかれないようにホテルを後にした…
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夕食の用意をした…悠…。。
夕食…と、言っても…大したモノを作れはしなかった…が、茹でたパスタに市販のミートソースをかけただけのパスタだった…
悠は、料理も家事もなにもしたことがない奈都子との生活がこのまま続く…のかもしれない…と、思うと正直…、ウンザリしてきていた…
つくづく…、この選択で良かったのか?…自分でも、疑問に思う。。
それとは、裏腹…に、瑞希と共に生活した…数日間は、楽しかった…。。1人暮らしを始めたばかり…と、言っても、瑞希の母親が主に働いていたからか…一緒に暮らしていた瑞希の祖母が家事などを困らない程度に、教えていたからか…料理も家事もそれなりに出来ていた…時折、失敗することはあっても…それでも、こんな重苦しい気持ちになることは…なかった…
2人で、居るだけで…楽しかった。。
同じ時間を過ごし…、読んだ本や、観た映画の話をする…。。2人で料理を作る…些細なことかもしれないが、自然と笑顔になれる…そんな時間…。。
悠は、重苦しいため息を1つ、つき…。。姉の奈都子がいる…部屋の階段を登って行く…
部屋のドアを2・3度ノックし…
「姉さん、夕飯出来たけど…」
…が、返事はない…
昼食後、【部屋で休む】…と、言っていた。。もしかしたら、眠りについているのか?…と、思った…。。アレから、何時間寝てるんだ?…と、疑問符ばかりが浮かぶ…
悠は、もう一度、その部屋のドアをノックした…
「姉さん、起きて…。」
…が、部屋の中からは、変わらず返事はない…
「開けるよ…」
そぅ、言いながら…。。部屋のドアを開けた悠…
その部屋の中のベッドには、奈都子はいなかった…。。し…んと、静まり返った部屋…
部屋を見渡しても…、ベランダの外を見渡しても…。。何処にも…奈都子の姿はなかった…
「…いったい…っ!」
《何処にも…いない…?
外に、出る…なんて。。気が付かなかった…》
その時に、何かを思い出しかけた…。。自分は、夕食の買い出しに夕方、別荘から出ていた…ということを思い出した…
「まさか…っ!」
《あの時に、何処かに…、
いなくなった…? いったい、何処に…?》
悠は、脳裏に不安がよぎった…
別荘に着いた時…奈都子は、
【私と、一緒に死んでくれる?】…と、悠に聴いてきていた…
悠は、思わず…無言となってしまった…
自分には、奈都子と共に生きることも、死ぬことも…出来ない…
無言…と、なってしまった悠に、奈都子は…
『冗談よ…。死ねるわけ、ないゎ…』
と、涙を拭っていた…
悠は、その予感を振り払いながら…、慌てて別荘を後にする…