堕天の翼
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
「…迷った…っ」
…と、ため息まじり…に、呟いた瑠樺…
夜の山道…を、歩けど歩け…ど…。。悠のいる成宮家の別荘にはたどり着かない…
「すぐ…、近くだと思ったのに…。。山道ばかり…。。何でかな…?」
瑞希も、意気消沈…に肩を落としながら…重苦しいため息をついた…
薄暗い…、街頭もまばら…な、山道をあてもなく…歩く…。。いゃ、アテはあるはずなのだが…ここが何処なのか?分からない…
「……っ」
《夜の箱根…が、こうも方向が分からなくなる…だなんて…っ》
父の恭一の言うことを聞いておけば良かったのか?…と、思えてきた。。
瑞希は、バックの中にあるスマホを取り出し…、いまの現在地を探す…
が。。
「…瑠樺ちゃん、地図で見ても、ここ、何処か分からないっ!」
「え~っ? どうする? こんな所で、死ぬの?」
そぅ、急に…声を荒らげる2人…
「もぅ! ムリ! 雅人に連絡する…っ」
瑠樺も、バックの中からスマホを出し、ホテルに居るはずの雅人に連絡を取り始めていた…
その、瑠樺の様子に…、瑞希は今まで疑問に思っていたことを思い出した…
「瑠樺ちゃん、瑠樺ちゃんの好きな人って、漆原さん?」
瑞希の、唐突…とも取れる質問に…、瑠樺の指先が止まる…
「…え…?」
両目をパチクリさせ…、完全に動揺している瑠樺…
「…そうなんだ…。」
《なんで、あんな…よく分からない人を…?》
瑞希のその問いかけに、動揺を隠せない瑠樺…は、苦笑いを浮かべながら…
「っそ、…そんなワケ、ないじゃん!」
「…あぁ、そぅ…」
《誤魔化すの、ヘタすぎ…っ!》
2人の数百M先に、ようやく灯りが見えた…。。薄暗い山道に近い山道にポツン…とあるコンビニ
そのコンビニの自動ドアが開き…、中から出てきた…1人の青年…
その姿に、瑞希と瑠樺は見覚えがあった…
「…あ…っ!」
瑞希は、その名を口にする前に…その足が駆け出していた…
「っ瑞希ちゃん…っ!」
瑠樺の、その声に…。。その青年は、2人の方を振り返る…
数百M離れていても分かる…、彼の瞳が、瞬時に揺らめくのを…
手が届く所まで駆け寄り…
「…っ成宮くん…っ!」
「瑞希、どうして…ここに?」
その彼の瞳が、大きく見開いている…驚きを隠せないでいるようだ…
「…っどうしてじゃない!
何故、こんな…っ! 大丈夫なの? どこも…怪我してない?」
《やっと…、会えた…
会いたくて…、逢えずにいた人に…
やっと……っ!
会うことが出来た…っ!》
瑞希の瞳に、大きな涙の粒が…いくつも浮かぶ…
瑞希は、悠のその胸にしがみつき…
「…心配した…。よかった…っ」
悠は、瑞希が自分の目の前に現れ…、その胸に抱きついて来るまで…夢でも見ているのではないのかと思った…
この、状況下で…彼女に会えるとは夢にも思っていなかったからだ…
その3人の目の前に、1台の車が止まった…。。白い国産車…、その車の中から、2人の男性が降りたのが見えた…
瑞希も、瑠樺もその2人の男性には見覚えがあった…
「成宮 悠くんだね…」
そう、言うと…30代くらいの男が警察手帳を見せる…
「…警察…っ?」
「君は、いま1人? お姉さんの成宮 奈都子さんは一緒にいるの?
先ほど、君のご両親から別荘の場所を聞いて…、こちらに向かっている途中で…奈都子さんから連絡が来たんだ…」
悠は、瑞希との再会よりも…、自分たちの逃亡がここまでか…と、諦め…。。深いため息をついた…
しかも…、姉の奈都子が警察に連絡をしたとは…、それが真実だとすれば…奈都子も逃げる意思も既にない…と、言うことだ…
が…、だからと言って…
【最悪な選択】だけは、拭えなかった…
「姉は…、いま…見当たらなくて…。
探している所です…」
【いつの間にか…、居なくなった】…と、言いかけた…その時。。
何処からか…、サイレンの音が聞こえた…
その場にいた…瑞希や悠たちは、そのサイレンが聞こえている方に視線を向ける…
木々に覆われた山林から、紅い炎が巻き上がっているのが見えた…
「あれ、火事か…? こんな時期に…っ」
と、悠から話しを聞き出そうとしていた刑事は、軽く悪態をついた…
その山林の方角に…、悠はドキン…とした…
「…迷った…っ」
…と、ため息まじり…に、呟いた瑠樺…
夜の山道…を、歩けど歩け…ど…。。悠のいる成宮家の別荘にはたどり着かない…
「すぐ…、近くだと思ったのに…。。山道ばかり…。。何でかな…?」
瑞希も、意気消沈…に肩を落としながら…重苦しいため息をついた…
薄暗い…、街頭もまばら…な、山道をあてもなく…歩く…。。いゃ、アテはあるはずなのだが…ここが何処なのか?分からない…
「……っ」
《夜の箱根…が、こうも方向が分からなくなる…だなんて…っ》
父の恭一の言うことを聞いておけば良かったのか?…と、思えてきた。。
瑞希は、バックの中にあるスマホを取り出し…、いまの現在地を探す…
が。。
「…瑠樺ちゃん、地図で見ても、ここ、何処か分からないっ!」
「え~っ? どうする? こんな所で、死ぬの?」
そぅ、急に…声を荒らげる2人…
「もぅ! ムリ! 雅人に連絡する…っ」
瑠樺も、バックの中からスマホを出し、ホテルに居るはずの雅人に連絡を取り始めていた…
その、瑠樺の様子に…、瑞希は今まで疑問に思っていたことを思い出した…
「瑠樺ちゃん、瑠樺ちゃんの好きな人って、漆原さん?」
瑞希の、唐突…とも取れる質問に…、瑠樺の指先が止まる…
「…え…?」
両目をパチクリさせ…、完全に動揺している瑠樺…
「…そうなんだ…。」
《なんで、あんな…よく分からない人を…?》
瑞希のその問いかけに、動揺を隠せない瑠樺…は、苦笑いを浮かべながら…
「っそ、…そんなワケ、ないじゃん!」
「…あぁ、そぅ…」
《誤魔化すの、ヘタすぎ…っ!》
2人の数百M先に、ようやく灯りが見えた…。。薄暗い山道に近い山道にポツン…とあるコンビニ
そのコンビニの自動ドアが開き…、中から出てきた…1人の青年…
その姿に、瑞希と瑠樺は見覚えがあった…
「…あ…っ!」
瑞希は、その名を口にする前に…その足が駆け出していた…
「っ瑞希ちゃん…っ!」
瑠樺の、その声に…。。その青年は、2人の方を振り返る…
数百M離れていても分かる…、彼の瞳が、瞬時に揺らめくのを…
手が届く所まで駆け寄り…
「…っ成宮くん…っ!」
「瑞希、どうして…ここに?」
その彼の瞳が、大きく見開いている…驚きを隠せないでいるようだ…
「…っどうしてじゃない!
何故、こんな…っ! 大丈夫なの? どこも…怪我してない?」
《やっと…、会えた…
会いたくて…、逢えずにいた人に…
やっと……っ!
会うことが出来た…っ!》
瑞希の瞳に、大きな涙の粒が…いくつも浮かぶ…
瑞希は、悠のその胸にしがみつき…
「…心配した…。よかった…っ」
悠は、瑞希が自分の目の前に現れ…、その胸に抱きついて来るまで…夢でも見ているのではないのかと思った…
この、状況下で…彼女に会えるとは夢にも思っていなかったからだ…
その3人の目の前に、1台の車が止まった…。。白い国産車…、その車の中から、2人の男性が降りたのが見えた…
瑞希も、瑠樺もその2人の男性には見覚えがあった…
「成宮 悠くんだね…」
そう、言うと…30代くらいの男が警察手帳を見せる…
「…警察…っ?」
「君は、いま1人? お姉さんの成宮 奈都子さんは一緒にいるの?
先ほど、君のご両親から別荘の場所を聞いて…、こちらに向かっている途中で…奈都子さんから連絡が来たんだ…」
悠は、瑞希との再会よりも…、自分たちの逃亡がここまでか…と、諦め…。。深いため息をついた…
しかも…、姉の奈都子が警察に連絡をしたとは…、それが真実だとすれば…奈都子も逃げる意思も既にない…と、言うことだ…
が…、だからと言って…
【最悪な選択】だけは、拭えなかった…
「姉は…、いま…見当たらなくて…。
探している所です…」
【いつの間にか…、居なくなった】…と、言いかけた…その時。。
何処からか…、サイレンの音が聞こえた…
その場にいた…瑞希や悠たちは、そのサイレンが聞こえている方に視線を向ける…
木々に覆われた山林から、紅い炎が巻き上がっているのが見えた…
「あれ、火事か…? こんな時期に…っ」
と、悠から話しを聞き出そうとしていた刑事は、軽く悪態をついた…
その山林の方角に…、悠はドキン…とした…