堕天の翼
第2章 ‐はつ恋‐
「瑞希ちゃん…っ!」
悠と待ち合わせをし、朝のラッシュアワーの時間帯の電車に乗り合わせることとなり…1週間が過ぎた…
世間は、GW目前…となっていた…
大学の最寄りの駅まで行き…、駅の改札口を降りた後は、悠は【ここまで来れば安全だろう】と、何も言わず…に、さっさと歩みを進め…瑞希から遠ざかる…
最後に、瑞希の方をチラっと振り返り…微かに笑いかける…
そんな日常…
その、微笑みだけで…
何かの繋がり…を、感じているのは、自分だけだ…と、何度、言い聞かせているのだろう…
大学に到着するなり…、背後からポン!と肩を叩かれ…その声がした方を振り返る…
瑠樺だった…
「瑠樺ちゃん…、おはよう」
「ねぇっ! さっき…成宮くんと駅で別れてたよね? なんで、一緒に来ないの? 一緒に来ればいいのに…」
と、先程、悠と駅で分かれたのを…瑠樺に見られていたようだ…
その、瑠樺の発言に、瑞希はドキリ…とした…。。心臓を鷲掴みにされたかのような衝撃だった…
「…あ…、偶然っ! 同じ電車に乗り合わせただけ
さっき、挨拶しただけよ…。ホントに…」
瑞希は、咄嗟に…、ウソをついた…
「……っ」
《何を…、言い訳…してんだろ?》
と、咄嗟に誤魔化すようなことを言ってしまった…
が、直ぐに後悔した…
こんなウソをついても…、自分の気持ちは誤魔化せるはずなどないのに…と。。
でも…
ただ、悠と…時間を合わせ、好きな本や映画の感想などを話すことが出来れば…
それ以上の気持ちは、彼が最初に瑠樺の言葉に、拒否反応を示した…ということもあり、瑞希は自分の気持ちに蓋をしているつもりでいた…
ただ…、その空間だけは、誰にも邪魔されずに、一緒に過ごすことが出来たら…それだけで、充分だと思っていた…
【好き】にはならず…に、【友人】のような関係でいられるのなら、その方が…と。。
「ふぅ~ん。なんだ~、付き合ってるの、バレたくなくて…ガッコでは他人のフリでもしてるのかと思った…」
また…、瑠樺は何故…そんなことを言うのだろうか…?
瑞希は、脳裏は疑問だらけだった…
瑠樺も、悠に対しては、特別な感情を抱いてるのは見て取れるのに…
「そんなんじゃ…っ」
瑠樺から、視線を逸らし…大学の構内をさっさと歩いて行こうとする瑞希…
その瑠樺の一言で、心に蓋をしていたはずなのに…無理やりこじ開けられそうな感覚がし、イラついた…
彼女は、何故…人の気も考えずに、その事を言うのか?…と。。
瑠樺は、慌てて…その瑞希のあとを追いかける…
「あっ! 怒った? 瑞希ちゃん! あたし、ホントに瑞希ちゃんと成宮くんが付き合えればって…!」
と、瑠樺は、瑞希まで追いつき、そう言ってのけた…
その、瑠樺の言葉に…瑞希は両目を見開き…
「なんで、そんな…!」
《自分だって…、彼のことが好きなんじゃないの?
だから、私は…っ!》
と、言いかけた言葉を…飲み込んだ…
「うーん、分かった。実は、瑞希ちゃんのことを紹介してくれって言う奴がいて…
成宮くんと合いそうだったから…止めて置いたんだけど…。会ってみる?」
「……っ」
瑠樺の言葉に、またもや…瑞希は、言葉を失った…
正直…、いまの自分に恋人を作る…よりも、慣れない都会での生活に早く順応する方が優先的だと考えていたのだが…
ここで、瑠樺の誘いを断る…と、悠のことを思っていると詮索されかねない…
会うだけなら…、別にすぐに付き合うとはならないだろう…と、タカをくくっていた…
「うん。別にいいよ…」
その、瑞希の言葉に…瑠樺は、パァっと花が咲いたように笑顔となった…
悠と待ち合わせをし、朝のラッシュアワーの時間帯の電車に乗り合わせることとなり…1週間が過ぎた…
世間は、GW目前…となっていた…
大学の最寄りの駅まで行き…、駅の改札口を降りた後は、悠は【ここまで来れば安全だろう】と、何も言わず…に、さっさと歩みを進め…瑞希から遠ざかる…
最後に、瑞希の方をチラっと振り返り…微かに笑いかける…
そんな日常…
その、微笑みだけで…
何かの繋がり…を、感じているのは、自分だけだ…と、何度、言い聞かせているのだろう…
大学に到着するなり…、背後からポン!と肩を叩かれ…その声がした方を振り返る…
瑠樺だった…
「瑠樺ちゃん…、おはよう」
「ねぇっ! さっき…成宮くんと駅で別れてたよね? なんで、一緒に来ないの? 一緒に来ればいいのに…」
と、先程、悠と駅で分かれたのを…瑠樺に見られていたようだ…
その、瑠樺の発言に、瑞希はドキリ…とした…。。心臓を鷲掴みにされたかのような衝撃だった…
「…あ…、偶然っ! 同じ電車に乗り合わせただけ
さっき、挨拶しただけよ…。ホントに…」
瑞希は、咄嗟に…、ウソをついた…
「……っ」
《何を…、言い訳…してんだろ?》
と、咄嗟に誤魔化すようなことを言ってしまった…
が、直ぐに後悔した…
こんなウソをついても…、自分の気持ちは誤魔化せるはずなどないのに…と。。
でも…
ただ、悠と…時間を合わせ、好きな本や映画の感想などを話すことが出来れば…
それ以上の気持ちは、彼が最初に瑠樺の言葉に、拒否反応を示した…ということもあり、瑞希は自分の気持ちに蓋をしているつもりでいた…
ただ…、その空間だけは、誰にも邪魔されずに、一緒に過ごすことが出来たら…それだけで、充分だと思っていた…
【好き】にはならず…に、【友人】のような関係でいられるのなら、その方が…と。。
「ふぅ~ん。なんだ~、付き合ってるの、バレたくなくて…ガッコでは他人のフリでもしてるのかと思った…」
また…、瑠樺は何故…そんなことを言うのだろうか…?
瑞希は、脳裏は疑問だらけだった…
瑠樺も、悠に対しては、特別な感情を抱いてるのは見て取れるのに…
「そんなんじゃ…っ」
瑠樺から、視線を逸らし…大学の構内をさっさと歩いて行こうとする瑞希…
その瑠樺の一言で、心に蓋をしていたはずなのに…無理やりこじ開けられそうな感覚がし、イラついた…
彼女は、何故…人の気も考えずに、その事を言うのか?…と。。
瑠樺は、慌てて…その瑞希のあとを追いかける…
「あっ! 怒った? 瑞希ちゃん! あたし、ホントに瑞希ちゃんと成宮くんが付き合えればって…!」
と、瑠樺は、瑞希まで追いつき、そう言ってのけた…
その、瑠樺の言葉に…瑞希は両目を見開き…
「なんで、そんな…!」
《自分だって…、彼のことが好きなんじゃないの?
だから、私は…っ!》
と、言いかけた言葉を…飲み込んだ…
「うーん、分かった。実は、瑞希ちゃんのことを紹介してくれって言う奴がいて…
成宮くんと合いそうだったから…止めて置いたんだけど…。会ってみる?」
「……っ」
瑠樺の言葉に、またもや…瑞希は、言葉を失った…
正直…、いまの自分に恋人を作る…よりも、慣れない都会での生活に早く順応する方が優先的だと考えていたのだが…
ここで、瑠樺の誘いを断る…と、悠のことを思っていると詮索されかねない…
会うだけなら…、別にすぐに付き合うとはならないだろう…と、タカをくくっていた…
「うん。別にいいよ…」
その、瑞希の言葉に…瑠樺は、パァっと花が咲いたように笑顔となった…