~ジラソーレ・ひまわり~(礼文島から愛を込めて)
夏海は、颯太の顔を見るとこっくり頷いた。
「どうしてわかったの?颯太…そうよ、私は夏海…。ここに主人が入院してから、いつかに会うんじゃないかな…と思っていたの。颯太、私は42歳よ、主人は50歳、双子の子供は…颯太は知ってるわね。」
もう隠しきれない。夏海は、嘘をついていたのを後悔した。
「夏海…僕は、夏海に会う事ができて嬉しいよ。それに夏海は…僕が思った通りの人だったし。」
夏海は、目をそらした。とても颯太の顔を、見ていられなかった。
「夏海が今、どう思っているかわからないけど、僕は今まで通りメル友で、いや友達でいたい。年齢なんて関係ないよ。夏海との日常が大事なんだ。」
「颯太…ありがとう。今の私は、颯太に支えてもらっているの。毎日の生活に折れそうになる時に、颯太とのメールは心の支えになってる…。」
そう言いうと、颯太の顔を見た。
颯太も、夏海の顔を見つめていた。
夏海はジラソーレで初めて会った時のように、体が熱くなるのを感じた。
「僕達はこのまま、お互いに支えあって行こう。苦しい時は話を聞いて、楽しい時は、一緒に笑いあうんだ。ありのままの心で。」
颯太は、夏海の手を握った。二人は暫く、見つめあった。
「颯太お兄ちゃん!」
その時遠くから、美緒の子供の真優が、颯太を呼んだ。後から、拓海と美緒も歩いて来た。
颯太と夏海は、慌てて手を離した。
「颯ちゃん、真優のお友達退院したから、私達も帰るわ。」
美緒が言った。
「そう、じゃあ僕も母さん待ってるから、病室へ戻って帰るよ。」
と言って、立ち上がった。
「では、栗林さん、御主人お大事に。」
颯太は、そう言うと、夏海の顔を見た。
「颯太君も、お父さんお大事に。」
夏海がそう言うと、颯太は一礼して、美緒と真優と歩いて行った。
匠は、三人の後ろ姿を見ながら、言った。
「美緒さん、バツいちなんだ。二十歳で、子供生んだんだって、颯太と同じ歳なんだよ。旦那さんの暴力が原因で、別れたって。若いのに、苦労したんだね。」
そう言って見送った匠の顔は、母の夏海も見た事のない、優しい顔をしていた。
「どうしてわかったの?颯太…そうよ、私は夏海…。ここに主人が入院してから、いつかに会うんじゃないかな…と思っていたの。颯太、私は42歳よ、主人は50歳、双子の子供は…颯太は知ってるわね。」
もう隠しきれない。夏海は、嘘をついていたのを後悔した。
「夏海…僕は、夏海に会う事ができて嬉しいよ。それに夏海は…僕が思った通りの人だったし。」
夏海は、目をそらした。とても颯太の顔を、見ていられなかった。
「夏海が今、どう思っているかわからないけど、僕は今まで通りメル友で、いや友達でいたい。年齢なんて関係ないよ。夏海との日常が大事なんだ。」
「颯太…ありがとう。今の私は、颯太に支えてもらっているの。毎日の生活に折れそうになる時に、颯太とのメールは心の支えになってる…。」
そう言いうと、颯太の顔を見た。
颯太も、夏海の顔を見つめていた。
夏海はジラソーレで初めて会った時のように、体が熱くなるのを感じた。
「僕達はこのまま、お互いに支えあって行こう。苦しい時は話を聞いて、楽しい時は、一緒に笑いあうんだ。ありのままの心で。」
颯太は、夏海の手を握った。二人は暫く、見つめあった。
「颯太お兄ちゃん!」
その時遠くから、美緒の子供の真優が、颯太を呼んだ。後から、拓海と美緒も歩いて来た。
颯太と夏海は、慌てて手を離した。
「颯ちゃん、真優のお友達退院したから、私達も帰るわ。」
美緒が言った。
「そう、じゃあ僕も母さん待ってるから、病室へ戻って帰るよ。」
と言って、立ち上がった。
「では、栗林さん、御主人お大事に。」
颯太は、そう言うと、夏海の顔を見た。
「颯太君も、お父さんお大事に。」
夏海がそう言うと、颯太は一礼して、美緒と真優と歩いて行った。
匠は、三人の後ろ姿を見ながら、言った。
「美緒さん、バツいちなんだ。二十歳で、子供生んだんだって、颯太と同じ歳なんだよ。旦那さんの暴力が原因で、別れたって。若いのに、苦労したんだね。」
そう言って見送った匠の顔は、母の夏海も見た事のない、優しい顔をしていた。