~ジラソーレ・ひまわり~(礼文島から愛を込めて)
夏海は、次の日から仕事を探した。何の取り柄もない自分が、情けなくなる。
もう、クリスマスも過ぎようとしていた。
「ただいま。」
聡が、バイトから戻った。
「母さん、ほら、コンビニで残ったクリスマスケーキさ。」
聡は、箱を開くとケーキをだした。
「わあ!美味しそう。ありがとう。」
「母さんには、苦労掛けてばかりで、俺、すごい感謝してんの。」
聡が微笑んで言った。
夏海は、言葉にならなかった。涙が溢れてとまらなかった。
「泣くなよ、母さん。俺、母さんに泣かれると弱いから。」
聡は、ケーキを取り分けた。
「母さん、ケーキ。」
「うんありがとう聡、美味しい。」
「仕事見つからないの?俺が行ってるコンビニでどう?俺、話するから。」
「聡、そんなつもりは…聡は嫌でしょ?」
「別に、俺は主に夜が多いし、母さんは昼間やれば?それに母さん綺麗だから、俺も鼻高いし、売上も上がるよ。笑。」
「もう、聡ったら…笑。」
「母さん、やっと笑ったね…。最近笑わないもの。そう言いえば、あいつと連絡してないんだろ?ずっとケータイの電源切ってさ、俺も母さんに連絡するの、困るし。」
夏美は顔を曇らせた。
「母さんは、確かに自由かもしれない。聡にも、わかってもらっていて…母さんは幸せだわ。でも、仕事もなく、僅かな蓄えしかない暮らしで、颯太に甘える訳にはいかない。」
「母さん…。」
夏海は、聡にそれ以上言えなかった。今の自分は、颯太に愛される自信がない。
自信というより、資格がないんだと、夏海は自分を責めた。
夏海は、聡のバイトするコンビニでパートをする事になった。毎日が仕事に慣れるので精一杯だった。
「母さん、仕事してるんだし、連絡出来ないからさ、いい加減ケータイ、電源入れてよ。」
「わかったわ。」
夜になって、夏海はケータイの電源を入れた。
颯太からのメールが、何通か届いた。
《夏海、どうしたの?何かあった?返事してくれ…》
《夏海…、僕は仕事が手につかない…。》
《夏海…、父さんが亡くなった。僕は山を降りる。》
もう、年が明けようとしていた。
もう、クリスマスも過ぎようとしていた。
「ただいま。」
聡が、バイトから戻った。
「母さん、ほら、コンビニで残ったクリスマスケーキさ。」
聡は、箱を開くとケーキをだした。
「わあ!美味しそう。ありがとう。」
「母さんには、苦労掛けてばかりで、俺、すごい感謝してんの。」
聡が微笑んで言った。
夏海は、言葉にならなかった。涙が溢れてとまらなかった。
「泣くなよ、母さん。俺、母さんに泣かれると弱いから。」
聡は、ケーキを取り分けた。
「母さん、ケーキ。」
「うんありがとう聡、美味しい。」
「仕事見つからないの?俺が行ってるコンビニでどう?俺、話するから。」
「聡、そんなつもりは…聡は嫌でしょ?」
「別に、俺は主に夜が多いし、母さんは昼間やれば?それに母さん綺麗だから、俺も鼻高いし、売上も上がるよ。笑。」
「もう、聡ったら…笑。」
「母さん、やっと笑ったね…。最近笑わないもの。そう言いえば、あいつと連絡してないんだろ?ずっとケータイの電源切ってさ、俺も母さんに連絡するの、困るし。」
夏美は顔を曇らせた。
「母さんは、確かに自由かもしれない。聡にも、わかってもらっていて…母さんは幸せだわ。でも、仕事もなく、僅かな蓄えしかない暮らしで、颯太に甘える訳にはいかない。」
「母さん…。」
夏海は、聡にそれ以上言えなかった。今の自分は、颯太に愛される自信がない。
自信というより、資格がないんだと、夏海は自分を責めた。
夏海は、聡のバイトするコンビニでパートをする事になった。毎日が仕事に慣れるので精一杯だった。
「母さん、仕事してるんだし、連絡出来ないからさ、いい加減ケータイ、電源入れてよ。」
「わかったわ。」
夜になって、夏海はケータイの電源を入れた。
颯太からのメールが、何通か届いた。
《夏海、どうしたの?何かあった?返事してくれ…》
《夏海…、僕は仕事が手につかない…。》
《夏海…、父さんが亡くなった。僕は山を降りる。》
もう、年が明けようとしていた。