~ジラソーレ・ひまわり~(礼文島から愛を込めて)
(礼文へ~)
飛行機は定刻通りに離陸した。
颯太は、いつまでも飛行機の去った空を見上げていた。
「夏海、僕は必ず行くよ。」
ぽつりと一言呟くと帰って行った。
夏海は故郷へ帰る安心感から寝てしまった。
聡は、そんな母の顔を見ていた。
母さんやっと安心したんだね。いろんな事があり過ぎて…俺もさ。
聡は、夏海が颯太と別れる事になって正直な所ほっとしていた。
母さんには可哀相だけど、そのほうが良いんだ。
暫くすると、聡も寝てしまった。
飛行機は稚内に着いた。
北国の冬の空はどんよりとして暗い。
「母さん、さすがに寒いね。」
空に雪が舞い、それが風で飛んでくる。水気のない雪が上着にあたり、融けずにサラサラと音をたてて落ちて行く。
聡は、感動して声をあげた。
「うわ、母さん、雪が融けないよ。そのまんま落ちてく。」
夏海は笑った。
「そうね夏は帰っても、冬は来た事なかったものね。母さんは、何だか懐かしい。」
夏海は、どんよりとした空を見上げた。
そのまま雪は降り続き、風もでて視界が悪く、その日はフェリーが欠航になった。
夏海達は稚内に足止めになった。
その夜、夏海は颯太にメールをした。
《颯ちゃん、稚内に着いたわ。お天気悪くて、今日はホテルに泊まったの。》
でも、颯太からの返事は、なかった。
電波状態が悪いのかな?
夏海は、電話して見たが同じだった。
雪の写メ、見せてあげたかったな…。
もう暗くて、写メも無理ね。夏海は、ホテルの窓から外を見渡した。
あとから、あとから、降り続く雪が街を真っ白にしていく。
隣りの部屋の聡から、メールが来た。
《母さん、凄い雪だ。超、綺麗だ。嬉しいよー。》
聡ったら、笑。
《明日は、早いから寝ましよ。》
聡に返事をして、夏海もベッドに入った。
変だわ…、聡にはメール届いたのに…。そう思いながら、夏海は眠りについた。
颯太は、いつまでも飛行機の去った空を見上げていた。
「夏海、僕は必ず行くよ。」
ぽつりと一言呟くと帰って行った。
夏海は故郷へ帰る安心感から寝てしまった。
聡は、そんな母の顔を見ていた。
母さんやっと安心したんだね。いろんな事があり過ぎて…俺もさ。
聡は、夏海が颯太と別れる事になって正直な所ほっとしていた。
母さんには可哀相だけど、そのほうが良いんだ。
暫くすると、聡も寝てしまった。
飛行機は稚内に着いた。
北国の冬の空はどんよりとして暗い。
「母さん、さすがに寒いね。」
空に雪が舞い、それが風で飛んでくる。水気のない雪が上着にあたり、融けずにサラサラと音をたてて落ちて行く。
聡は、感動して声をあげた。
「うわ、母さん、雪が融けないよ。そのまんま落ちてく。」
夏海は笑った。
「そうね夏は帰っても、冬は来た事なかったものね。母さんは、何だか懐かしい。」
夏海は、どんよりとした空を見上げた。
そのまま雪は降り続き、風もでて視界が悪く、その日はフェリーが欠航になった。
夏海達は稚内に足止めになった。
その夜、夏海は颯太にメールをした。
《颯ちゃん、稚内に着いたわ。お天気悪くて、今日はホテルに泊まったの。》
でも、颯太からの返事は、なかった。
電波状態が悪いのかな?
夏海は、電話して見たが同じだった。
雪の写メ、見せてあげたかったな…。
もう暗くて、写メも無理ね。夏海は、ホテルの窓から外を見渡した。
あとから、あとから、降り続く雪が街を真っ白にしていく。
隣りの部屋の聡から、メールが来た。
《母さん、凄い雪だ。超、綺麗だ。嬉しいよー。》
聡ったら、笑。
《明日は、早いから寝ましよ。》
聡に返事をして、夏海もベッドに入った。
変だわ…、聡にはメール届いたのに…。そう思いながら、夏海は眠りについた。