Last note〜特性を持つ者へ
事件現場の二丁目の公園はバイクならそんなには遠くない。
「冷たい雨だな…」
俺は小雨の降る中、ヘルメットを被り
まだ薄暗い明け方の道をバイクで駆け抜けた。
15分程、街を走っていると
パトカーのサイレンが段々と大きく聴こえてくる。
交差点を曲がり住宅街でスピードを落としながら走行していると、パジャマ姿の住民達が家の前でサイレンの音の先を噂しているよう。
バイクをパトカーの近くに停め、
紫陽花が咲き誇る公園の入口に行くと、それを塞ぐように、既に5.6人程の野次馬がいた。
「すいません、通して下さい。」
「え、あの人、警察?」
「ほんと。イケメン君だったわねぇ」
野次馬を掻き分け公園内に入ると、
俺は公園中を見渡し足を止めた。
ツン……。
「……嫌な"匂い"だ。」
視線の先には、立ち入り禁止の黄色のテープ。
鑑識さんと写真を撮るフラッシュの光の中央に
ビニール傘を持って立つ巨体の黒づくめ男性2人。
そして、紫陽花の花壇の傍で横たわるブルーシートに包まれた遺体。
通常、そんな光景。
だけど俺、青山遥斗には
それ以外にも、視えている…。
いや、"感じている"とゆうのが正解だろう。
「君、関係者以外立ち入り禁止だ。」
静かに立っていた俺に
警察官の制服を着た男が立ちはだかり、
身分証明書を求められた。
「特捜部の青山です。」
警察手帳を見せると、
労いの言葉と共に敬礼をして中に通してくれた。
「冷たい雨だな…」
俺は小雨の降る中、ヘルメットを被り
まだ薄暗い明け方の道をバイクで駆け抜けた。
15分程、街を走っていると
パトカーのサイレンが段々と大きく聴こえてくる。
交差点を曲がり住宅街でスピードを落としながら走行していると、パジャマ姿の住民達が家の前でサイレンの音の先を噂しているよう。
バイクをパトカーの近くに停め、
紫陽花が咲き誇る公園の入口に行くと、それを塞ぐように、既に5.6人程の野次馬がいた。
「すいません、通して下さい。」
「え、あの人、警察?」
「ほんと。イケメン君だったわねぇ」
野次馬を掻き分け公園内に入ると、
俺は公園中を見渡し足を止めた。
ツン……。
「……嫌な"匂い"だ。」
視線の先には、立ち入り禁止の黄色のテープ。
鑑識さんと写真を撮るフラッシュの光の中央に
ビニール傘を持って立つ巨体の黒づくめ男性2人。
そして、紫陽花の花壇の傍で横たわるブルーシートに包まれた遺体。
通常、そんな光景。
だけど俺、青山遥斗には
それ以外にも、視えている…。
いや、"感じている"とゆうのが正解だろう。
「君、関係者以外立ち入り禁止だ。」
静かに立っていた俺に
警察官の制服を着た男が立ちはだかり、
身分証明書を求められた。
「特捜部の青山です。」
警察手帳を見せると、
労いの言葉と共に敬礼をして中に通してくれた。