俺のものになってよ

あたしはこれまでのことをぽつりぽつりと話した。



黙って聞いていた美玖は、あたしの方へと視線を写す。



「あんた達ってさ…ほんとに付き合ってんの？」


「っ、げほっ」


き、急になんで！？あたし今、何かヘマした！？



あたしの尋常じゃない焦りように、美玖は呆れたようにため息をつく。



「その様子だと、図星？」


「…っ」


「ねぇ、芽依。あたしにはホントの事言ってよ」



懇願されるように見つめられ、一瞬息が詰まる。



青木くんには誰にも言うなって言われてたけど



「…実は、付き合ってるフリしてるの」



このまま嘘を突き通すのがどうしても出来なくて
あたしは美玖に本当のことを言った。



「やっぱりね…ずっとおかしいって思ってたの」


「ずっとって、気付いてたの？」



前から知っていたような口振りに、思わずそうききかえす。