俺のものになってよ



「…許さない」



そんな声が、頭上から聞こえた。



美玖だから許してもらえるなんて思ってたあたしは、きっと馬鹿だ。



そりゃそうだよね…簡単に許せるわけないか。




鼻の奥が少しツンといたんだ時。




「なーんてねっ!」



突然明るい声が耳に響き、思わずばっと顔を上げる。


そこには、優しく微笑んであたしを見つめる美玖がいた。



「許さないわけないじゃん、理由があったんでしょ。芽依は悪気があってそんなことするようなやつじゃないってちゃんと分かってるから」



その言葉にまた涙腺が緩みそうになる。



あーあ、なんか今日は涙脆いのかな。



まあ泣いてはいないけどね!



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