俺のものになってよ
優しく微笑まれる度に、胸が苦しくて。
真っ直ぐな瞳がいつもあたしの心を揺らす。
拒絶された時は、胸が張り裂けそうなくらい痛くて。
それがどうしてかなんて、ほんとはどこがでとっくに気づいてたんじゃないかな。
『俺の彼女ね』
『藤井さんって…ほんとバカだよね』
『藤井さんがいいの』
『ったく、ほんと危なっかしいよね。あんたって…』
『…────ありがとう』
頭を駆け巡るのは、青木くんのことばっかで。
多分ずっと分かっていたのに、その気持ちに蓋をした。