俺のものになってよ
「…気持ちは嬉しいけど、ごめん」
あ、この声…
聞き覚えのある声にダメだってわかってるけど、つい好奇心に負けてちらりとその姿を覗き見る。
「な、なんで?青木くん、あたしのこと嫌いなの…?」
そこにいたのは、申し訳なさそうに眉を下げる完璧王子と呼ばれる美青年。青木 湊だった。
やっぱモテるんだなぁ。青木くんて。
我が校の王子、青木くんがモテるのはわかってたことだけど、実際告白現場を見るのは初めてで改めて実感させられた。
でも、今回も断るんだ。相手の子、結構可愛いのに…
そんなことを思っていると、青木くんが口を開いた。