俺のものになってよ


「いや、嫌いとかじゃなくて。ただ俺が君を恋愛対象として見れないって言うか、その…ごめん」




わ、結構キッパリ言うんだな。



でも、断り方に嫌味は感じられない。そういうとこは紳士的で流石だなって思う。




そう思いながら、いつ彼女達がここから去ってくれるのか待っていた。





「…んでよ、」




すると、さっきまで俯いていた彼女が震え混じりな声で何かを小さく呟いた。





え、なんだろ…?



そう思ってもう一度振り返った瞬間、彼女が王子に掴みかかるように飛びついた。






「っなんでよ、っ!!なんであたしじゃダメなの!?青木くんだってあんなに優しくしてくれてたじゃないっ!それって、あたしのことが好きだったからじゃないのっ、!?」



そう声を荒らげてしがみつく。



え、これやばい感じ、?



目の前の状況にゴクリと唾を飲む。







どうするべきか一人であたふたしていると、黙って彼女を見ていた彼が口を開く。











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