俺のものになってよ
それは、担任のこのひとことから始まった。
「えー、それじゃあ今日は男女で委員会を1人ずつ決める!」
その一言でクラスが一気にざわめきで包まれる。
体育祭が近づき、その主となる役員をクラスで男女1人ずつ決めなければならなかった。
「くじで決めるから、番号順に引きに来い!」
その言葉を合図に、のろのろと席をたちくじを引いていくクラスメイトたち。
俺もそれに続き自分の番が回ってくるとそのくじを引いた。
四つ折りに畳まれた紙を広げると、そこには赤く当の文字が書かれている。
…なんだこれ…
「おー!湊、こりゃ引いちまったな」
和哉が俺の隣出そう声を上げる。
ちっ、マジかよ。めんどくせぇ…