俺のものになってよ
でも、その仮面を剥げば、優しくて暖かい心の持ち主だということをあたしは知ってる。
だからあたしは青木くんを好きになった。
理想の王子様じゃなくたって、青木くんは青木くんでしょ?
そんな思いで彼を見上げると、少しだけ目を細めてあたしを見下ろした。
「ねえ、藤井さんは俺のことが好きなの?」
突然そんなことを言われ、少しだけ目を見開く。
でもそっか、あたしさっき告白したんだよね…
だったらもう、何も怖いことはない。
それにそんなの決まってる。
「うん、好き…」
やっぱり照れくさくて頬が熱くなるのがわかる。でも、真っ直ぐに見つめてそう言った。