俺のものになってよ
せっかく一人ライバルが減ったと思ったのに!!
二人がいるのは中庭。
ここからさほど距離もないため、僅かに声も聞こえてくる。
「あはは、湊ってば可愛い〜」
「遥先輩、からかわないでください」
湊!?遥先輩!?
名前で呼び合うふたりはかなり親しげ。
一体どのような関係でござるか…
「日本語おかしいわよ」
「何!?」
「声漏れてるから」
しまった。考えすぎてつい…
遥先輩、と呼ばれた彼女は青木くんの肩を軽く叩いてふわりと笑う。
青木くんも別に嫌がる様子はない。
傍から見たらお似合いのカップル。