俺のものになってよ
うちの家から待ち合わせの駅は徒歩5分もかからないのが幸い。
急いで着替えてショルダーバックに必要最低限のものを詰め込む。
それから少しだけ化粧をしてリップを塗る。
時間が無いから少ししか出来ないけど、元々そこまでしないあたしはチャチャッと済ませる。
よし、これでOK!
慌てて玄関へと向かい、ショートブーツに足を通す。
「あら、芽依。もう出るの?」
「んー」
後ろからお母さんに声をかけられるが、急いでいるため生半可な返事しかできない。
スマホの時刻は9:54
急がないと!