俺のものになってよ
あたしは燃えていた。
いくら相手が超絶美少女でも、折れない心が大事だと思う。
「ちょ、暑苦しいわ」
そんな美玖のツッコミも気にしない。
いざ、戦場へ!
「あの〜、藤井芽依ちゃんっている?」
その時、あのふわふわした可愛い鈴の音のような声が聞こえてきた。
その声の方へと振り向くと、やっぱりそこには遥先輩がいた。
あたしに用事?
「あ、芽依ちゃんだぁ」
あたしを見つけるとふわっと周りに花が咲いたように笑う先輩。
周囲の男達が釘付けになっている。
「遥先輩?あたしに何か…?」
「うん、ちょっと話したいことがあって。着いてきてくれる?」
「あ…はい」
ゆ有無を言わさないその笑顔におされ、あたしは着いていくことにした。
美玖がコソッと耳打ちする。
「ちょ、あんた大丈夫?」
「え、何が?」
「いくら相手が先輩でも一応青木くんのことが好きなんだよ?何かされるかもしんないし」
「大丈夫!!何とかするから」
「…あっそ、何かあったらすぐいいなね」
少しだけ心配そうにしてた美玖だけど、最後はそう言って自分の席に戻って行った。