俺のものになってよ
「先輩は確かに可愛いし、見た目なら絶対に勝てないと思う」
「ならっ…」
「でも、湊を思う気持ちは誰にも負けませんから!!!」
ここ最近で、一番大きな声を張り上げる。
先輩は少しだけ目を見開いで驚いたような顔をする。
あたしの思いは、誰にも負けない、自信がある。
それに、湊は本当は完璧王子なんかじゃない!!
ってこともついでに叫んでおきたいけど、これは怒られそうだからやめとこう。
先輩がまだ何か言いたそうに口を開きかけたのと
「ぶっ、あっはははっ」
そんな豪快な笑い声が聞こえたのは、ほぼ同じだった。