俺のものになってよ
え、何?
あたしも先輩も目が丸になる。
笑い声?どこから?
キョロキョロとあたりを見渡すと、倉庫の影からちらりと人が出てくるのが見えた。
あ、あれは…
「み、三橋くん!?」
ミルクティー色の綺麗な髪を揺らしながら、お腹を抱えて笑っているのは、彼だった。
皆さん、覚えていますか?
湊の幼なじみの三橋和哉くん。
「ちょっと、勝手に忘れられたことにしないでよ〜」
相変わらずチャラそう。
「だ、誰?」
遥先輩がそう声をかけると、三橋くんは爽やかな笑顔で答える。
「ど〜も、俺三橋和哉って言います。湊の幼なじみやってま〜す」
「湊の?」
相変わらず三橋くんはケラケラと笑いながらかるそうに答える。
そんな三橋くんを、先輩は少し引き気味に見ていた。
それより、なんで三橋くんがここに?