俺のものになってよ
完璧王子と甘い恋
「あたしたち、付き合うことにしたから」
教室に戻るなりそうそう言われたその言葉に、あたしは息を吸うことも忘れた。
そんなことをサラリと言ってのけたのは美玖。
その隣には、あたしの幼なじみの俊が顔を赤くしながらそっぽを向いていた。
「え、俊オッケーしたんだ!!?」
「お、おう」
「きゃーー、やった!やったね美玖!」
「ふっ、やっぱり芽依が一番喜ぶと思った」
当たり前だよ、だってずっとそうなって欲しいって思ってたんだから。
二人はあたしの大切な友達だから。
ほんとに良かった。
「ありがとね、芽依。色々相談乗ってくれて」
「そんなのこちらこそだよ」
「王子と仲良くしなさいよ」
「そっちこそ」
あたし達はしばらく見つめあった後、お互い笑った。
大好きな親友と大切な幼なじみの恋。
ほんとにほんとに嬉しいよ。