俺のものになってよ
彼女になりました
────翌日の朝、学校へと向かう。
思い出すのは、昨日の一連の出来事。
『俺の彼女ね』
はぁ、なんでこんなことに…
昨日のことがもう誰かにバレていてもおかしくはない。
そう思うと、学校に行くのが憂鬱で今も校門の前で動けずにいた。
嫌だな…
「芽依!!おはよっ!」
「ぎゃっ!」
いきなり後ろから声をかけられ、思わずびくりと肩を揺らす。
振り返ると、そこにいたのは美玖でほっと息をつく。
「なんだ…美玖かぁ、びっくりした」
「ごめんごめん、そんなびっくりすると思わなくてさ〜」
「いや、大丈夫だよ」
そう言って、微笑むと美玖が口を開く。
「ていうか、なんでこんなとこで止まってんの?早く教室行こうよ」
あたしの手を掴んで引っ張る。
「う、うん」
ど、どうか何事もなく一日過ごせますように!
そんなあたしの願いも虚しく。