俺のものになってよ
そんなことを思っていると、今日も三橋くんはやってきた。
正直あたしって性格悪いし、男って大抵そういう女は嫌いでしょ?
だから、三橋くんって、少しおかしいんだと思う。
「先輩?どうしたんですか、そんな怖い顔して」
そんな時、顔を傾けて覗き込むようにぐいっと顔を近づけられて、肩がびくりと跳ねた。
切れ長の目を見つめれば、少しだけ心配そうな色が孕んでいて胸が少しだけぎゅっとなった。
「遥先輩?」
優しい声色に、また心臓が締め付けられる。
だけど、おかしいのは、三橋くんだけじゃない。
最近のあたしも、十分おかしい。