俺のものになってよ




「…すき」



「え」



「三橋くんが好きっ…」




生まれて初めての告白。



さすがに目を見たまま言うのはあたしにはまだハードルが高くて、思わず目を瞑ってしまったのは許して欲しい。




でも、肝心の三橋くんからなんの反応もない。



ずっと黙ったまま、全く動かない。




さすがに不安になってちらりと覗き込んだ時




「────ちょ、今見ないで…っ」



そんな声とともに目を手で覆われる。



視界が黒で覆われる。



その少し前、見えてしまった。




顔を真っ赤に染めて、恥ずかしそうに手で口を覆う三橋くんを。




え、何それ。予想外の反応。




思わず頬が緩んで口角が上がる。





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