俺のものになってよ
「芽依ったら、王子と付き合ってるんだよ!?」
「…は?」
思考が停止するとはまさにことこと。
有り得なかった。
いや、信じられなかった。
芽依に彼氏ができることなんて想像もしてなくて、そんな日が来ることなんて考えたこともなかった。
それに、相手はあの学校一のイケメンとやら言われている青木湊。
よりにもよって、なんであいつなんだよ。
そう思ったけど、何もしなかったのは俺。
いつだってチャンスはあったのに、避け続けたのは俺だった。