俺のものになってよ
「てかさ、あんたが芽依のこと好きになった理由って何?」
頭の中でつい最近の出来事のを振り返っていると、隣からそんな声が聞こえてきた。
黒い髪をさらりと揺らしてすました顔でそんなことを言うのは、同じクラスの松岡美玖。
芽依の親友で、芽依と幼馴染みだった俺とも必然的に話すことが増えて今ではすっかり美玖も幼馴染みみたいなもんだな。
「いきなりなんだよ」
「いや、別にちょっと気になっただけ」
なんでそんなこと気になるんだよ、まあでも女子ってそんなもんか。
それに、美玖には俺の気持ちなんてバレバレで何かと支えになる存在だった。