俺のものになってよ
でもそれは美玖だけじゃなくて、見ていた周りの人達もざわつく。
「青木くんから挨拶するって、珍しくない?」
「どういう関係なんだろ!?」
「なんか噂で聞いたんだけどさ、王子彼女いたって…」
「嘘でしょ〜!?」
「じゃあそれって、あの子ってこと…?」
いろんな声が聞こえてくる。
王子の影響力、半端ない。だって、昨日のことなんだよ?なのにもう知れ渡ってるなんて…
もう、既に帰りたいんだけど。
「ちょっと芽依、どういうこと?」
「ひぃっ…」
隣から低い声が聞こえて振り向くと、鬼のような形相であたしを睨みつける美玖がいた。
そのあまりの迫力に思わず情けない声が出る。
な、なんか、オーラがすごい…。