俺のものになってよ
もうなんか、状況についていけない…
でもそれはあたしだけじゃなかったようで
「…は?もう訳わかんないんだけど…!?」
目の前の美玖も相当パニクっているようだった。
うん、だよね…美玖には後でちゃんと説明するしかなさそうだ。
誰にも気づかれないように、小さく息を吐く。
「そういう事だから、俺たちちょっと行くね」
何がどういう事なのか途端に手を引かれ、校内へと歩き出した。
あたしも頭がいっぱいで、考える暇もなくただ引っ張られてついて行く。
まだ後ろはざわついていて、これは今日一のビックニュースなんじゃないかってくらい。
これからのことを考えただけで、先が思いやられる…
全ての原因の目の前の奴の背中を睨みつけ、はぁとため息をついた。