俺のものになってよ
ドアの前で話し込むあたし達を不思議そうに見ると、辺りを見渡して口を開く。
「つか、なんか今日すげー騒がしいっつうか。何かあったのか?」
まあ、別に興味ねえけど。と言って自分の席に戻ろうと足を踏み出した時
「そりゃ騒がしくもなるわよ、だって芽依ったら…
────王子と付き合ってたんだよ!?」
あたしの隣にいた美玖がそう言った。
その言葉を聞いた瞬間、俊の動きがピタリと止まる。
「……は?」
大きく目を見開いてこっちを振り返る。