俺のものになってよ




廊下を2人で歩くと、ほかのクラスの女子があたし達をチラチラと見てコソッと話しだす。



こういうのも、最近はちょっと慣れてきた。



それを見た青木くんがあたしに話しかける。



「どう?なんかされたりしてねーの?藤井さん」



「うん、今のところは平気みたい」




実際、あたしに直接文句を言ってくる人は今のところ現れていない。



このまま何もないといいんだけどね〜。




「そっか、面倒くせぇこと起きなきゃいいけどね」



だるいから、そう付け足してあたしの横を歩くこの人はすっかり素のモードだ。




青木くんの素の状態にもだいぶ慣れてきたし。




たわいもない話をして、あたしのクラスと前まで来た。






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