俺のものになってよ
「男から好意的な目で見られてるってこと、もっと自覚した方がいいよ?」
そう言った青木くんはぐいっと顔を近づける。
「じゃないと、いつか襲われちゃうかもしんないよ?」
「っ…!?」
不敵に微笑み、耳元でそう囁かれ思わず心臓がドキッと跳ねる。
ほんとに、心臓に悪いからやめて欲しい…
「だ、大丈夫っ…だから、ちょっと離れて…!」
「ぷっ、耳まで真っ赤。からかいがいがあるわ」
そう笑われ、また恥ずかしくなってくる。
本性現すと、こんな意地悪になるんだな…!
「じゃ、またね」
そう言って、手を振り自分の教室へと向かった青木くんの背中を見つめはぁ、と胸を撫で下ろす。
ほんと…心臓に悪い人…
そんなことを思い、あたしも教室へ入った。