俺のものになってよ




「俊、どうしっ…」


そう思って、声をかけようと近づいた時


「────のわっ」


近くの机に足をひっかけ、思わず前のめりになる。




こ、転ぶっ!



そう思って目をつぶるけど、衝撃は来なくて。



「っぶねぇな、気をつけろよ」



代わりに俊に抱きとめられていた。



見上げると、そこには少し焦ったような顔をした俊がいて。




「ご、ごめっ…」


そう言って離れようと胸を押し返す。



けど





「……へ?」




何故か、もう一度ぎゅっと抱きしめられ思わず声が漏れる。


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