俺のものになってよ
巻き込まれました
────キーンコーンカーンコーン
「あ〜、疲れた!」
「まじそれ〜、あ!ねぇ芽依。今日近くにできたクレープ屋、一緒行かない?」
放課後、挨拶を終えると美玖が来てそう言った。
「え!行きたい!あ、でも今日…」
「お前、今日日直だろーが」
美玖に話しかけようとしたところを、誰かに遮られる。
この嫌味ったらしい声は…一人しかいない。
「俊…今それを言おうと思ったの!」
「はあ?せっかく教えてやったのに、可愛くねぇ女」
「うっさいな!!あんたにいわれたくないし!」
あたしに声をかけてきたのは───高嶋 俊。
こいつはあたしの幼なじみで、美玖とも1年の頃クラスが同じだったからあたし達3人はよく一緒にいる。
親同士の仲が良かったこともあって、必然的にあたし達はいつも一緒にいた。
この減らず口はムカつくけどね!
昔から憎まれ口ばっかでむかつく奴だったし、喧嘩ばかりしてた気がする…今もだけど。