俺のものになってよ
「あら、震えちゃって…可哀想にね」
「立場をわきまえないからこういうことになるのよ」
きゃはは、という高笑いがあたしの鼓膜を激しく揺らす。
「大体、湊様もどうかしちゃったんじゃないの?こんな女に構うなんて…ちょっとがっかりだわ」
その言葉に────プツンっと何かが切れる音がした。
「…んなのっ、」
「…は?」
「…さっきから、言いたい放題っ!!なんなんですか!?自分たちのことは棚に上げて、こんなことしてっ青木くんが振り向いてくれるとでも思ってるんですか!!」
一気にまくし立ててそう声を張り上げる。
そんなあたしにぽかんとあっけに取られたように先輩達が目を見開く。
生憎、あたしはこんなことくらいで泣いたりするようなか弱い女の子じゃないんでね!
可愛くないって?どうせあたしは可愛くないよ!