俺のものになってよ




「はいはい、二人が仲良いことはわかったから。てか俊もさ〜もっと女の子には優しくしなよね。少しは王子見習え!」


「たしかにね。てか、仲良くないから…!」


「はあ?うるせぇな!王子って…青木のことかよ。俺はあいつみてぇに、誰にでもへらへらしたりしねぇんだよ」



ふんっ、とドヤ顔で言う俊を冷めた目で見つめる。



何言ってんだか、こいつは。まあ確かに、青木くんを見習うべきだね




そんな意味を込めて隣の俊を見上げて睨みつけると、同じく目を伏せて睨み返される。


多分今あたし達の間には、火花でバチバチになってると思う。



「ったく、あんた達は…あ、てか芽依。あんた日直なんじゃなかったの?」


「そーだった!!ごめん、美玖。また今度クレープ行こ!」



日直だったことを思い出し、急いで机にあったものをカバンの中に詰め込む。


「おい、芽依。俺は無視かよ…」


「可哀想な奴ねぇ。じゃあ、あんたはあたしと一緒にクレープ食べに行くか!」


「は!?なんで俺が美玖とっ」



「いいじゃんいいじゃん〜、じゃあまたね芽依〜!」



教室を出ていく二人に手を振る。




ちょ、バカお前離せ!とかなんとか聞こえるけど、まあ美玖が一緒なら大丈夫だろう。





それより、担任に頼まれてた資料の整理しないとなぁ。




はぁ、面倒くさい…





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