俺のものになってよ
「藤井さんって…ほんとバカだよね」
「…は?」
予想外の言葉に、素っ頓狂な声が出る。
「なんであそこで煽るような事言っちゃうわけ?あんなこと言ったらそりゃ、相手怒らすに決まってんでしょ」
はぁ、とため息をつかれ言い返す言葉も見つからない。
「き、聞いてたんだね…」
「ったく、ほんと…あんた見てると危なっかしくてほっとけない」
少し優しげな声に顔を上げると、心配そうな瞳をした青木くんと目が合う。
「ほんと、マジ焦ったっつの…」
頭にぽんと手を置かれ、本気で心配そうにする青木くんに胸がきゅっと締め付けられる。
「ご、ごめん…なさい」