俺のものになってよ

「ち、違うよ！あたしがあんなこと言ったから！青木くんは悪くないよ…」


「けど、そうさせた原因は俺だろ…」



なんだよ、らしくないじゃん。


いつもみたいに意地悪く笑ってよ。



何それ、ダサいなって笑えばいいのに…。



調子狂う。




「藤井さん、マジでごめ…」



「もう、それ以上謝ったら、ぶっ飛ばすからね！！あたしがいいって言ってんだからいいの…！それに、青木くんは助けてくれたじゃん」



また謝ろうとする青木くんの言葉を遮り、叫ぶようにしてそう言う。



別に、こんなのどうってことないし。



だから、そんな顔しないでほしい。



そう思って、少し睨むようにして青木くんを見上げる。



ぽかんとしてあたしを見つめた後、ははっと声を出して笑った。




え？なんか面白いことあった…？